4号特例とは建築基準法第6条の3に基づき、特定の条件下で建築確認の審査を一部省略する規定です。
この4号建築物とは何かと言うと、木造2階建てで延べ面積が500m2以下のものを言います。
これから着工する木造3階建ての新築住宅の建築確認申請を進めていますが、この木造3階建ての建物は4号建築物ではなく、3号建築物となり4号特例の対象とはなりません。
するとどうなるかと言えば、構造計算も必要となります。しかも、3階建てにしたのは敷地が狭い故からなので、採光の計算や、排煙計算など、これまでの確認申請よりも格段に手間のかかる申請となってしまい、担当の宮本君は確認審査機関の人と何度もやり取りをしながら進めている状態です。
昨日も、審査機関から30箇所以上の修正を指摘され(間違いでないのもかなり含まれている)、今朝も内装制限をどうするかなどの打ち合わせをした次第。
実はこの4号特例を廃止しようかと言う動きもあるのですが、もし廃止すると構造計算などがすべての木造建築に必要となり、結果としてそのコストを消費者が負担する訳ですから、国も二の足を踏んでいる状態です。
昭和56年の新耐震基準以来の建物は阪神淡路や先の東日本大震災でも倒壊の報告はない訳ですから、木造3階建ての住宅も今後広く安価に普及させるためにも、構造の基準を設け、審査も簡素化させることが望まれます。