価値伝達

私たちの仕事は、メーカーさんが作られた商材を問屋さんを通して仕入れ、その商材を用いて現場で快適で機能的な空間作り消費者に提供する仕事です。
最近の消費者は目が肥えて、商品に詳しいと言う声をメーカーさんからよく聞きます。
確かに、本やインターネットなどの情報手段で商品知識を得易くはなってきており、そのようなお客様も増えてきていると思います。
ただ、依然として住宅設備機器などの選択は、私共が予算に応じて提案する商品の中から選んでいただくと言うのが一般的で、お客様から、「これを使ってください」と事前に申し出を受けることは稀です。
これは、弊社に限った事ではなく、同業他社皆同じような事ではないでしょうか。
自分を消費者に置き換えてみると、やはり、リフォームのような大きな買い物は「信頼できる業者に気持ち良く頼みたい」と思い、商品の選択は、自分の嗜好や生活スタイル、予算などを理解してくれている業者に任せる事が間違えない方法だと考えるでしょう。
そう考えると、我々の責任は重大で、商品知識の習得や新商品の事などをおろそかに出来ない事となりますが、残念ながら、日々の仕事に追われ、商材の勉強が十分に出来ていないのが現実です。
しかしながら、お客様は「きっとプロなんだから、色んな商品や建材の事をよーーく知っていて、私達が望むリフォームをしてくれるはずだわ!」と思っておられるので、このギャップは大変な問題です。
しかも、その商材の価値を知ると言う事は、単に商品知識のとどまらず、施工や、メンテナンスに至るまでを言うわけですから、勉強会程度ではその商材の価値を伝達する事は出来るはずもありません。
さらに、各メーカーさんや問屋さんの担当者でさえ、その商材の価値を本当に知っているかと言えば、残念ながら営業レベルでは我々に商材の価値を伝える事は難しいと実感します。
昨日も、I社さんの商品勉強会で沢山の特徴を教えていただき、販売の参考になりましたが、お客様に商材の価値を伝えるにはまだまだ時間も足らず、勉強会のあり方に反省しきりです。
これからは、スタッフをメーカーさんのSRに送り、そこで十分に時間を取ってお客様に十分な価値伝達ができるようにしなくてはと考えております。
このブログを読まれたメーカーの皆さん、出張商品説明会より、SRで開発の方や技術の方から商品の開発の経緯や施工さらにはメンテナンスに至るまでの研修を計画してください。
よろしくお願いします。

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コメント

  1. ラージグリーンマン より:

    私は御社とは業種も立場も違いますが、全く同じ事を痛感しています。
    いわゆる「特注家具屋」ですが、(1)ゼネコン・工務店の下請け工事あり、(2)ユーザーさん直受け工事に大きく別れます。(ほとんど、組下ですが。)
    (1)の場合は設計図面が整っており、細部で「金物の選定」「納まり方の打合せ」を設計者、元請けとすりあわせる事で済むことが多いです。
    (2)の場合はお客さんが希望する「機能」「デザイン」をいかにしたら実現出来るか?・・・がスタートラインであることがほとんどです。私の「家具・木材知識」だけでの打合せだけでは、図面化できなく、各専門家(外注さん、メーカーさん)の力が必要です。
    自分の物件だけに専門家の皆さんを連れ回すのには忍びなく、非効率的な動きになってしまうことがありました。
    良い方法を模索しています。

  2. とこなめたろう より:

    ご意見まったくそのとおりだと思います。
    メーカとして新商品の情報や商品の特徴を、いち早くプロの皆様にお伝えすることは最低限必要どと思っております。それさえ、十分できていないこと反省しきりです。
    ただ、私は、それだけでなく、その商品の開発にいたった背景や、苦労話、また、メーカーの思想、『ものづくりの心』をぜひ、プロの皆さんにお伝えしたいと思います。
    このことは、生活者はITが進化してもなかなか入手できない情報です。
    ぜひ一度企画させてください。

  3. 河野 より:

    とこなめたろうさん
    期待していますので、よろしくお願いします。