昨年の秋に外壁の補修及び塗装工事の依頼を受けて着工したところ、桁・柱・筋交にシロアリによる蟻害を発見。
原因は1階外壁のタイル仕上と2階外壁のサイディングの境の幕板上部のシーリングから劣化により雨水が入り、そこにシロアリが来たようです。
他のところの幕板を外してみると、その下地板にシロアリが大量に居り、当初の計画は一旦中止して、被害の全容を確認しました。
上の写真のように、ひどい所は桁の半分以上・筋交や柱は殆ど食い尽くされていた個所もあり、内部を壊さずにいかに補強するか、大工職と頭を抱えて検討。
補強の一部をご紹介しますが、食い荒らされた桁の下に新しい桁を入れ、柱・筋交などを各部位ごとに入れ替える根気のいる作業を行い、先月外壁の仕上も終わり足場を外して完了しました。
今回の現場では、数年前に羽アリが出たので駆除業者に床下に入ってもらい点検し、異常が無いと安心されていたとのこと。
原因が上記に書いたように、幕板のシーリングの劣化から雨水が入ったこと。当時はこのような施工方法が一般的だったのかと思いますが、壁仕上のつなぎ部には必ず”水切り”が必要であることを再認識した次第です。
羽アリの出現はシロアリ被害の警告ですから、どこから出たか、シロアリかクロアリかを見極めて、早期の対処が肝要です。