四方転びとは、卓・椅子や鐘突き堂などの四脚の構造物の柱が中心に向かってそれぞれ傾斜していること。
お客様から代々引き継いでいる石臼を載せる台を作ってほしいとの依頼を受け、宮大工でもある平野大工さんにお願いし作ってもらいました。
脚の材料は檜の芯の無い部分。芯のある材は強度もあり、しかも狂いにくい性質があるので、このような精巧な組み方をする場合に用いられます。しかしながら、芯を外しての柱材となると原木はかなり大きいものとなり、材料も高価なものとなります。
昨日、平野さんから説明を聞きましたが、この台の四方転びの角度は脚となる材の一本分の傾斜で作っているとのこと。確かに見るからにもがっしりと安定した、石臼を載せるのにふさわしい形状です。
また、ほぞには重たい石臼の重量に対して抜けにくいように、檜とは別の固い木(樫)をはめるなどの細工もしています。
これで完成ではなく、今度は実際に石臼を載せ安定するように加工するとのこと。これは重たいので、ホイストのある本社倉庫で行うそうですが、この作業だけでも丸1日以上かかるそうです。
と、実物を見ながら話を聞けば、この台の価値がよく分かりますので、引き渡しの時には平野さんを同行して、製作の過程を説明しないといけませんね!
それにしても、平野さんの技術は凄い!!
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