【耐震について】第4章 耐震補強の方法
第2章住まいの耐震のポイントで、耐震性を向上させるポイントを説明いたしましたように、
① 耐力壁を増強する
② 壁の接合部の補強
③ 耐力壁をバランスよく配置する
以上の3点が耐震性をアップさせる主な方法ですが、その他にも方法がありますので、ご説明いたしましょう。
④ 屋根を軽くする
つまり、建物の上部を軽くすると、地震の揺れに対して、建物に作用する力が小さくなりますので、屋根を軽くする事は耐震性を向上させることに効果的です。
外観の事もありますから、一概に瓦屋根を金属屋根に替える事をお勧めはしませんが、最近では、形状が瓦のような金属屋根もありますので、構造が伝統的構造=つまり、昔ながらの和室が田の字状に配置された壁が少ない家の耐震性を向上させる方法として適していると思います。
私も、阪神淡路の震災にボランティアとして実際に現地に行きましたら、倒壊している多くの住宅は、先程のような建物だった事を思い出します。
⑤ 制震工法の採用
これは、建物に揺れを小さくする、制震装置を組み込むものです。まだまだ、住宅では一般的ではありませんが、何種類かの工法が開発されており、ハウスメーカーさんのテレビコマーシャルを見てご存知の方もいらっしゃるかと思います。
財団法人日本防災協会の「住宅等防災技術評価制度」で評価認定を受けているものを見る事ができますのでご参照ください。
http://www.kenchiku-bosai.or.jp/evaluation/jisseki.html